「或るスロリーマンによる稼働日記」

目指すは「最強の兼業スロプロ」!期待値を追いかける会社員です

「技術介入機種の系譜」 〜飽くなき研鑽の日々の先にある”勝利”~とは?

こんにちは、「運命の雛見沢」です

 

世の中には二種類のパチスロがあります

「設定①で勝てる機種」と

「設定①では勝てない機種」です

それ以外はパチスロとは呼びません

 

そこへきて「期待値稼働」という言葉は、人によってその意味合いが変わるものです

設定期待値、天井期待値、ゾーン期待値、ハイエナ期待値

その店の鉄板機種だとか公約機種(カバネリ50%で⑥)だったり、抽選で勝ち取る期待値

そして今回のお題目である、最低設定を叩いても、理論上プラスになる機械割を有する機種を打つ期待値

風が強い日に、街中を歩いてるJKの短いスカートが突風でめくれて、中のいちご103%に「Hello」って合法的にご挨拶できる期待値

この星には80億もの人間が存在するので、期待値の意味合いも、それぞれ80億通りあるのです

 

言わずもがなだが、ホール経営は慈善事業ではない

「あの店、全然高設定使わねえじゃん」と嘆くなかれ

経営で純利益を産み出すためには、店内割が100%を超えるようでは大赤字だ

販管費コストを考慮すると、ギッチギチに締めなければならないのだ

負ける理由は、貴方のアームが腐ってるわけでも、貴方のケンシロウが弱いのでもない

設定がねぇんだ

 

ところがどっこい、前述の通り、この世には「設定①で理論上勝てる機種」が存在するのだ

 

店にとっては単なる「金食い虫」であろうそんな機種が世に出されて大丈夫なのか?と思う所だが、実際には「勝つための条件」がある

それが目押しによる「技術介入」だ

機種によって難易度や頻度も様々だが、そのスペックを引き出すためのシビアな目押し力が求められ、それを実行することで公表値よりも有益なリターンが見込める機種を一括りにして「技術介入機」と呼ぶ

 

ーーー技術介入の歴史は古い

と言っても、その燦然と輝く伝説は、ここ数年からスロットを打ち始めた方も耳にしたことがあるのではなかろうか

そう。ぼくの過去記事でも名前を挙げている名機、「クランキーコンドル(1995年)」が、スロット業界に革命的な技術介入ブームをもたらしたのだ

 

クランキーコンドル

名前はよく聞くけど、何が甘かったの?

という方もいると思うので、ちょうど記事の幕間であるここで、そのからくりを簡単にご説明申し上げる

まず、4号機時代のビッグボーナスは、昨今の機種のように払い出し(獲得)枚数が決まっていなかったのだ

コンドルに準えると、基本的に『Aタイプ』と呼ばれる機種のビッグボーナスは、

・30G間のボーナスゲーム消化

・3回のJack-IN(以後、JI)ボーナス消化

このどちらかを満たす事によってボーナス終了となるものが通例であった

 

これが世に言う『期待値方式』である

 

ボーナスゲーム中は通常時よりも小役成立確率が引き上げられており、毎ゲーム小役による枚数獲得が見込める

そしてメインボーナスとなるJIボーナスに関しては、別フローのボーナスへ移行し、その間は元々のボーナスゲームのG数減算はストップし、規定G数の消化を経て、残りのボーナスゲームに戻る・・・という仕組みだ

つまり、ボーナスの性能を最大限に引き出すためには、30G間のボーナスゲームを出来るだけ長く享受しつつ、3回のJIボーナスへ突入させて終了する…という流れが理想的な消化作業であった

ところがこのJIボーナスというのは、通常時で言うところのいわゆる「リプレイ図柄揃いによる移行」が基本となっていたので、成立した場合は取りこぼしが出来ないため否応無しに突入する事となり、運が悪いと、1・2・3Gと連続して成立してしまい、27Gものボーナスゲームを残したまま強制終了となってしまう可能性も多分にあった

ちなみにJIボーナスの基本消化G数は8Gが主流で、その間は1枚がけとなり、毎ゲームで15枚役が揃い、純増は14枚×8Gの112枚を獲得できるものが基本

それを3回繰り返すので、ボーナスゲームでの獲得枚数+JIボーナスでの獲得枚数+ボーナス入賞時の払い出し枚数(※)が総獲得枚数となっていたのだ

※4号機はボーナス図柄そのものが「入賞役」だったため、揃えた際に払い出し枚数がある事が基本であった。ちなみにディスクアップのボーナスを揃えた際にファンファーレの後に続く「ドゥクドゥクドゥクドゥク」という効果音は、4号機時代の15枚の払い出し音を踏襲している

こういった小ネタも、ディスクは開発陣の愛やこだわりを感じるわけです

 

話を戻して、『期待値方式』のビッグボーナスでは、先述の「運が悪い」ケースに抗うことは出来ないのか?という所に着目します

長い人類の歴史で、神の思召しとも思われる天変地異には無抵抗だった人間

天災に巻き込まれるたびに、人はその無力さを痛感し、自然界の脅威に震えて、神の怒りが鎮まるのを待つ…という歴史を繰り返してきた

だが人間には知恵があった

空が荒れれば屋根を作って雨を凌ぎ、寒い冬は火を熾して凌ぎ、コロナが猛威を奮ったら国のトップが全国民にマスクを配って凌いできた

あくまで神には逆らわず、脅威と共存していくスタイルを500万年ツラヌいてきたのだ

 

ところが、長い歴史の上では、時に神をも恐れぬ勇者も現れた

ライト兄弟は「飛行機」を産みだして、空を飛ぶ進化を遂げなかった人類の夢である空へ挑み、オッペンハイマーは神の創り出した生物を遺伝子レベルで破壊する「原子爆弾」を産み出し、秋元康喪男の欲求を商売に変えるという禁じ手を考案した末に「アイドル」を産み出した

そんな神に楯突く雄々しき勇者は、やがてパチスロ界にも降臨する

4号機初期に「エレクトロコインジャパン(現エレコ)」からリリースされた「チェリーバー(1992年)」

この機種もビッグボーナス期待値方式を採用しており、ボーナスゲームを30G、JIを3回で終了となるのだが、ボーナスゲーム中に2枚掛けをすると、JI突入契機となるリプレイ確率が飛躍的に上がるという特性を利用し、ギリギリまでボーナスゲームを延命する打法、いわゆる『リプレイハズシ』という禁忌技が生み出された

リプレイハズシとは、パチスロ本来のルールである、

・小役の同時入賞を避ける

・最大スベリコマは4コマまで

という制御を逆手にとって、JIフラグであるリプレイ役を「取りこぼす」のだ

当時の攻略誌ライターであった『チャンピオン木崎氏』がチェリーバーを試打中に制御に気付いて編み出した、いわゆる「制御のキズ」だ

ただチェリーバーについては、そこまで大きなボーナスゲーム延命の見返りがあったわけではないので、単純に少しでも長くボーナスゲームを消化できてお得だね、くらいの感覚だったと言われている

実際に求められる目押しも2コマ目押しで、慣れてる人であれば多少得をする、といったぐらいの効果で、「技術介入による攻略」というほど騒がれるものでもなかった

 

そんな『リプレイハズシ』という言葉を業界に知らしめたのが…

何を隠そう、「クランキーコンドル」なのだ

最初は、当時人気機種だった山佐の「ニューパルサー(1993年)」のパチモンと揶揄され、ホールからは「客に抜かれにくい、キツイ台」とレッテルを貼られ、ユーザーからは「全然勝てねえ。なんだよこのクソ台は(怒)」と酷評され、人気もなかった

リプレイハズシに関しても「やらないよりはマシ」程度に考えられていたようだが、当時の業界最大手攻略誌であった「パチスロ必勝ガイド」で、ボーナスゲームにテーブル方式が採用されている事と、小役を狙いながらリプレイも外すといった具体的な打ち方が解析され、フリー打ちに対しての完全攻略効果が50枚以上もの差がつくと判明。以後、爆発的な人気となった

たった50枚と侮るなかれ。ビッグ一回で1000円の差がつくのだ

設定①のビッグ確率が1/277.69

当時は台席でタバコも吸えたので、一日8500Gほど稼働するとして、30回引くと考えると、たった1日で30000円もの差がつく事になる

これは攻略法というよりは、「確実に仕組みを憶えて、必ず実行しなければならない手順」と言えた

技術介入を全く行わない場合の市場機械割が95%のコンドルの①で店が得られる利益がいかほどかご存じだろうか

不人気と言われた台で3300G回してもらってようやく500枚が関の山だ

ところが、編み出されたフル攻略の機械割は設定①で105%。現行機の設定④を無条件で打てるような状況である

そんな調子で、回されれば回されるほど店が損をする攻略法は、それはもう世間も、これまでの常識も根底からひっくり返した

朝は並び順での入店がほとんどだった当時、徹夜で並んでヘトヘトになりながら台を確保するも、ミスを多発して何のために座ったのか分からなくなる本末転倒な輩も多数出現

店が堂々と「変則押しによる攻略法禁止!」と書いた貼り紙を台横に貼り付けるなんてこともザラ

当時はパチ屋の店員なんて半グレみたいな連中ばっかりだったから、ルールを無視しようものなら奥から亀田興毅亀田和毅が正面衝突をして二つに割れたような風貌の亀田大毅的店員が出てきて、リプレイどころか我々の体躯である色々な部位がハズされる始末だ

そんな893まがいの横暴がまかり通っていた時代だったし、当時は今のように店舗情報もマトモに得られない時代だったので、ちゃんと打てる店を自分で探すところから競争だったのだ

まあコンドルの「期待値に関する逸話」なんてそれこそ80億じゃ済まないでしょうから多くは語らないようにしますが、「歴史を変えた台」なのは存分にお分かりいただけたと思います

 

ぼく自身も若年時代、タイムリーに稼働していたので、今の自分と同世代の社会的地位を考えると、コイツによって人生を狂わされた同期も一定数いただろうと推察でき、そういう意味でも“モンスターマシン”だったな、と思うわけです

 

コンドル以外にも設定①で機械割100%オーバーという台は多数存在した4号機全盛期。それはまた別の機会に語るとして、世はまさに、『期待値稼働時代』に突入していた

 

さて、時代は再び現代へ

歳月を経て5号機以降に産み出された、所謂「リバイバル機」は、確かにそれなりの技術介入を強要されるが、知識や目押し技術というよりは「手間」をかけさせられるものがほとんど

それもそのはず。現代のビッグボーナスは、当時の獲得枚数が運や技術力によって大きく左右される「期待値方式」ではなく、固定の枚数が約束された「差枚数方式」なのだ

それ故に、各メーカーからは様々な技術介入要素を取り入れた機種が世に放たれる事になる

「ハナビ」や「バーサス」は、ボーナス中の技術介入ではなく、ボーナス後のRTを延命させるために「リプレイはずし」を彷彿とさせる要素を取り入れ、「ひぐらしのなく頃に祭2」は、高難易度目押しを成功させる事によって、1セットのARTのG数を最大限獲得する事により、ボーナス抽選と純増に差をつけるフローを作り上げた

 

ここまで説明しておいてこんな事を言っては本末転倒だが、技術介入というものは結局の所「出来れば得する」=「出来なきゃ損する」という印象を与えてしまう

それ故に、技術や知識が備わっていないライトユーザーはそういった機種を敬遠し、「出来て当然」のヘビーユーザーだけが集まる

結果、店側も中々に設定を使いにくい…という環境を産み出してしまうものだ

設定①でも勝てる理論値なのだから、設定①上等で座る。あとは己の腕で掴み取る

技術介入機が持つスペックと目押しの達人による鼻先三寸、ニアレンジでの壮絶な殴り合いが、今日もどこかで行われている

高設定をツモるのがお上手な殿方には到底分かり得ない事だろう

ヴヴヴのハラキリドライブ・100G、10分で稼げる+800枚の差枚を、1日かけて叩き出すのが103%の機械割なのだ

 

「そうは言っても、実際にはどのくらい稼げるのか?」

 

前置きが『アカギ 〜闇に降り立った天才〜 <鷲巣麻雀編>』のように長くなってしまったが、今回は現行機における「技術介入により設定①の機械割が102%を超える機種」の、個人的見解による査定を行いたいと思います

設定状況、目押し難易度、リスクリターンなど様々な要因を独断で点数化し、10段階で台の評価をしてみようと思います

 

ではゆく

 

まずは、我らが『ディスクアップ2』

 

総合評価 8
技術介入難易度 7
設定①スペック 6
ホール設置割合 9
①以外設定投入割合 4
演出バランス 10
勝率 6
時給効率 5
短時間火力 5
負けにくさ(甘さ) 6
ホールの扱い 3
解析情報量 8

 

メガヒットとなった初代ディスクアップの正統後継機として、5号機の終焉を迎えた2022年の1月末にリリースされた本機

初代から受け継がれた演出バランスは更なるアップデートを遂げ、全く飽きさせる事のないその仕上がりは文句のつけようもなく、満点評価

ディスクアップ2を、つまらん!クソ台!と評するユーザーは誠に恐縮だが、今一度ご自身の人生観を振り返っていただき、ご自身の「面白い」と「つまらない」の定義を再考いただき、出来る事なら義務教育からやり直す事をお勧めする次第である

前作のヒットにより初期出荷での導入数も多く、朝からでも仕事終わりからでも打てて、AT抜け後であればいつでもヤメられるゲーム性も魅力的で、よっぽどの過疎店でない限り設置は全国的に見込めるのもポイントが高い

帰り道でも、出張先でも、アコムの隣のパチ屋でも、どこにでもある

ただし、ガイア系列には滅多にない。甘いので(そもそもガイアがもうないじゃん)

ベタピンだった初代と違い、サミートロフィーが搭載された事でイベントなどでも設定②以上が使われるようになるなど、打ち手にとっては有難い環境でもあるが、やはり店にとっては全く儲からず、稼働貢献しない機種に変わりはないので、全国的にイベントなどの対象にはなりづらく、設定の扱いは悪い

とはいえ、技術介入による出玉への影響は実はそこまで大きくないので、初心者やライトユーザーでもとっつきやすい台でありながら、プラクティスモードやマイスロでの通算結果をSNSで晒すことで、最上位「ディスクアッパー」の承認欲求をも満たしてくれる本機は、これまでも、そしてこれからも「技術介入機」のトップランナーとして王座に君臨する事であろう

故に、総合評価は『8』である

 

続いては、『ひぐらしのなく頃に祭2』

 

総合評価 9
技術介入難易度 9
設定①スペック 6
ホール設置割合 3
①以外設定投入割合 5
演出バランス 8
勝率 7
時給効率 6
短時間火力 6
負けにくさ(甘さ) 9
ホールの扱い 2
解析情報量 10

 

絶大な人気と甘さを誇った先代「ひぐらしのなく頃に祭」のクソ高いハードルを飛び越えて開発された「兄より優秀な弟」

先代に「あったら良かった」付加要素をこれでもかと搭載し、美麗な書下ろしオリジナルムービーで展開される独特な原作の世界観をリスペクトした緻密な作り込みは圧巻の一言

リリースされた2020年12月以降、キャッチ―なキャラクターとは裏腹に鬼ムズな技術介入要素は、打ち手のレベルによって大きな見返りの差を産み出すため、導入初期~中期は設定状況も良く、完璧に打ち切れる「頃にスト」の懐を温めた

優秀な通常時のコイン持ちと確かな純増力を持つARTが遊技の主軸で、重たい分母のボーナスが引けなくとも、これまた技術介入で200Gごとに訪れるCZは50%以上の確率でARTへ繋ぐ事が出来るというのだから、甘い。甘すぎる。まさに「蔵が建つ」とはこの機種の事だ

難点は、設定示唆が画面示唆など瞬間的なものが多く、設定判別で大きなウェイトを占めるART中の共通ベルなども自分でカウントしなければならないため、設定判別が外部から分かりにくいという点であろうか

設定なんか入れなくても上級者は勝っちゃうし、初心者はそもそも座らないしで、ディスク並みに設定状況は悪いと言える

ともあれ、コイツもディスクと並んで技術介入機種の最高峰。その総合評価は『9』を付けることも、何ら厭わない

2023年11月から導入された更なる正統後継機である『Lひぐらしのなく頃に 業』が、祭2にどこまで肉薄できるか見ものである

 

続いては、マッピー

 

総合評価 7
技術介入難易度 9
設定①スペック 9
ホール設置割合 4
①以外設定投入割合 1
演出バランス 4
勝率 7
時給効率 6
短時間火力 4
負けにくさ(甘さ) 8
ホールの扱い 2
解析情報量 8

 

「ファミスロシリーズ」と銘打たれたユニバーサルのオリジナルシリーズの一機種で、2022年2月にメーシーからリリースされた激甘台である

今回の記事では触れないが「ファミスタ回胴版!!」も同様に技術介入機種としてリリースされているが、本機は完全攻略時の設定①の機械割が104.1%を誇るのだ

昔ながらのファミコンを想起させる「裏ワザ」と称される打法で、メイントリガーであるAT「マッピーラウンド(MR)」へ、半ば強制的に突入させることが可能

だが、裏ワザに挑んだ際に1リールでもミスした場合は、通常(裏ワザ実行せず)であれば50%の突入率のMRが、ほぼ0%となり霧散する

正に”DEAD or ALIVE“、諸刃の剣なのだ

全リールにビタ押しが要求される裏ワザ技術介入の難易度は、ミスした際の欠損も考慮すると尋常でないプレッシャーをユーザーに強いる

個人的にはこのような理不尽かつ不平等な仕様は大好物なのだが、実はぼく自身はマッピーを敬遠している

理由は二つ

「同系統ゲーム性であるディスクアップ2に演出バランスの面で圧倒的に負けている」

「ユニバーサル系機種絵柄の直視の見辛さ」

である

他のアクロス系と比べればかなり出来の良い演出バランスであるが、やはりどうしてもディスクと比較すると劣る。というかディスクの完成度が高すぎるのだ

故に、等しく時間を割くのであれば、やはりディスクに座ってしまうのが、ぼくのサガなのである

しかし人によっては、面白さに対して「ディスクと同等、なんなら凌駕している」と思ってる方もいると思う。ラッキーニャンバーや、SHBBで脳汁を流したことのないぼくの評価だし、これについてはぼく自身の打ち込みも明らかに足りないので、否定はしない

ディスクより獲得枚数が少ない分、ビッグ確率は軽くなっている(全設定共通で1/248.2)ので、ちょっと時間つぶしで打ってみる、という程度で軽く触れる魅力もあるため、性能だけで見たら本機は「かなり甘い」と思う

そのため、この国には設定①以外のマッピーは存在しない、と断言できるが、それでも充分に甘いのだ

ぼくも裏ワザが「100%できる」と自信を持って臨めるようならもっと打っていたと思うが、二つ目の理由により、100%出来るとは言えないので、触らないようにしている

アクロスのリールは円形の度合いが強く、コマに絵柄を「点」で捉えないといけないと思っている

一方で他のメーカー機種のリールは、絵柄が滝のように平面で滑り落ちてくるように見えるので、「線」で捉えればいいから楽なのだ

ぼくが何を言ってるかお分かりだろうか

安心して欲しい。ぼくにも分からない

つまりそのくらい抽象的、かつ、曖昧模糊な感覚であり、そのような意識で精密な技術介入機種に挑みたくない・・・という気持ちなのである

結果的になんだかんだ90%以上では出来るとは思うが、「100%出来るつもりの90%」と「90%は出来るだろう、からの90%」では圧倒的に意味が違うのだ

自分の目押しレベルの低さを呪うばかりである。ぴえん

もちろん「打たないから低評価」ということはない

総合評価は『7』ぐらい余裕で越えてくる台なのである

 

続いては、『いろはに愛姫』

 

総合評価 6
技術介入難易度 3
設定①スペック 8
ホール設置割合 1
①以外設定投入割合 1
演出バランス 3
勝率 8
時給効率 5
短時間火力 3
負けにくさ(甘さ) 9
ホールの扱い 1
解析情報量 10

 

『愛姫争奪戦』という戦国時代さながらの、醜い争いを産み出した本機は「技術介入」ではなく「知識介入」という言葉を産み出した機種でもある

導入以来、本日現在に至っても全国稼働率は90%を超えており、稼働貢献も継続中

ビッグデータによると、全国平均出率は102.6%というのだから、そりゃあ店は撤去するよ

正に希少種。全国で200台しか出荷されなかった「ナイツ」や特定店舗のみ導入された「2027」並みに遭遇する事は難しく、仮に見つけたとしても常に満台か、稼働停止してるケースが殆どであろう

コロナ禍でひっそりと産声を上げ、ひっそりと消えていった迷機「押忍!サラリーマン番長2」の機歴として2020年3月に世に放たれた本機は、ゲロ甘もゲロ甘

後述以外に特に重要な技術介入要素もなく、打ち手を選ばない本機

最大の難点は「設置がない」ことくらいだ

特筆すべきは、今までのパチスロの常識を覆すゲームフロー

設定を段階的数値ではなく「左・中・右・⑥」の4段階にしたことだ(実際の設定セグは①【左】・②【中】・③【右】・⑥の4段階)

設定によって、特殊リプレイの押し順に偏りを生じさせ、設定を看破して設定通りの押し順を遵守さえすれば、機械割はなんと104.1%を誇るのだ

ディスクやひぐらしと違って、多少のボーナスの下ブレもなんのその

とにかく負けない。バカみたいには勝てるワケではないが、とにかく負けないのである(語彙力)

ボーナスの枚数よりも特殊リプレイの偏りで積み上げるART滞在率の方が重要というゲーム性は、何人の店舗営業(大都技研窓口担当)に始末書と辞表を書かせたことだろうか

店にとっては粗利も全く期待できず、定量制で打ち止めにしたり、店が雇った打ち子で埋め尽くしたりと、小賢しい対策を余儀なくさせられた、さぞかし迷惑な存在だった事だろう

ぼく自身も随分とお世話になっていたし、当然のように勝てているので、もっと設置があれば評価も高かったと思うけど、座れなければどうという事はない

総合評価は『6』で充分だ

技術介入は不要、と先述したが、何気に3枚がけ専用機であるためボーナス察知にはスピードが求められる

ボーナス合算確率も軽く、一日で50回近くのボーナスを引けるため、初心者は判別時に+1G以上の無駄な浪費を費やすと仮定すると、たった一日で150枚ほどの欠損が生ずる恐れがある

レア役後の右リール・黒BARビタ押しによるフラグ絞り込み精度次第では、期待値も更に上積み出来るのではないだろうか

 

続いては、『新ハナビ』でぃ!

 

総合評価 5
技術介入難易度 3
設定①スペック 4
ホール設置割合 9
①以外設定投入割合 5
演出バランス 4
勝率 7
時給効率 5
短時間火力 6
負けにくさ(甘さ) 7
ホールの扱い 6
解析情報量 10

 

5号機時代にもホールを席巻したアクロスのノーマル機種が、6号機になっても覇権を握る!

・・・とまでは行かないが、ホールにとっての主力機種であり、ユーザーにとってもメイン稼働機種としてのポジションをガッチリ確保する。そんな「ハナビ」シリーズなのである

一部ユーザーに「煩わしい」「面倒くせえ」とヘイトをぶつけられがちな本機のREG中の技術介入要素だが、実はべらぼうに簡単であり、ミスをするとしたらそれは技術ではなく集中力の問題であろう

リプレイはずしを彷彿とさせるRT延命打法も2コマ目押し

そんなイージーな技術介入の先に、設定①でも機械割が102%あるってんだから、店はさぞかし頭を痛めているのではなかろうか

反面⑤⑥の機械割もそこまで高くなく、ホールにとっては①で抜けないのはしんどいが、上を使いやすい機種であるのも確かなのだ

それゆえ、イベント時の高設定投入率は技術介入機種の中では頻度が高い方であろう

そして、通常時のメイン小役である風鈴(8枚)、チェリー(2枚)の成立確率も高頻度につき、ベースが高い(約44G/50枚)のも特徴で、とにかく吸い込みが緩やかで負けにくいのだ

ここまで言うとめちゃくちゃ高い総合評価になりそうな予感だが・・・個人的には演出バランスが現行機の最低レベルと思っている

新ハナビに限った話ではないが、アクロス系は、2リール停止時にボーナスの可能性がなくなる、いわゆる「2殺目」が多すぎるのだ

そこへつけて、新ハナビの基本打法は、遅れ待ちからのチェリー否定、および左上段に暖簾を狙った挟み打ちからの小役テンパイ外れ待ちというゲーム性

暖簾左上段ビタ時の右角に氷停止時や、唐突な小役のWテンパイ外れが炸裂するのは悪くないが、どうしても「死にゲーム」が多く、通常時が単調になってしまうという印象である

丁寧に言うとこんな感じ

言葉を選ばずに言うと「おもんねえ」のだ

しかしまあ、新ハナビは甘いよ。クッソ甘い。それは間違いない

そして、コイツもディスク同様どこにでも設置がある

営業外周り中に涼むために入った店にも、実家に帰省して年老いた両親が夕方に寝ついた後にコッソリと抜け出して打ちに行く店にも、プロミスの隣のパチ屋でも、どこにでもある

なんならガイアにもある(しかしガイアがない)

つまりは「技術介入機種に挑戦する初心者にとっての最初の中ボス」くらいの立ち位置で、総合評価は『5』をつけています

都内でスロプロを名乗ってる連中であれば、コイツの設定⑤を毎日射止めて打ち切る、なんて事は、ちょっとガチれば赤子の手を捻るようなもの。実に簡単である

でもぼくはやらない

なぜかって?

おもんねえって言ってんだろ!

(中立的な評価は高いつもりなので、新ハナビフリークの方ご容赦くださいw)

 

続いて、『バーサスリヴァイズ』

総合評価 4
技術介入難易度 10
設定①スペック 2
ホール設置割合 9
①以外設定投入割合 6
演出バランス 5
勝率 6
時給効率 5
短時間火力 7
負けにくさ(甘さ) 5
ホールの扱い 6
解析情報量 10

 

新ハナビのREGに対する技術介入要素を鬼ムズにした台、それがバーサスリヴァイズである

REG中は中リール中段にスイカをビタ押しし、左は中段にスイカを引き込める所を、右はフリーでOKという手法

中さえクリアすれば後が簡単なので、時間効率で考えるとREG消化については圧倒的にバーサス>新ハナビとなるが、このREGの獲得枚数が機械割に大きく直結しているので、ミスが許されないのだ

ぼくはマッピーでも書いたように、アクロスのビタ押しはどうしても精度が下がってしまうので、マッピーと同じようにバーサスも敬遠している

ただ、完璧に出来れば全てにおいて新ハナビを上回っていると思われる

イベント時の高設定投入率もそうだし、通常でもベタピンのお店は少ないのではないだろうか

そして、コイツもまたまたどこにでもある

交差点でも、夢の中でも、なんなら明け方の街・桜木町にもあるが、武富士はもうない。ガイアよりずっと前にもう、ないのだ

難点は仮に完璧に打てたとしてもたった102%である、ということだ

通常時の演出も新ハナビと比べると奥行があり、エクストラスタート時の期待度も絶妙で、高設定であれば多少は打てるかな・・・という位置づけだ

とはいえ、ディスクのそれと比べると五十歩百歩、どんぐりの背比べである

そして「甘いか甘くないか」という論点で考えると、これまでの機種と比べてしまうと到底「甘い」とは思えないので、総合評価は『4』です

 

続いては、ガメラ

 

総合評価 4
技術介入難易度 2
設定①スペック 2
ホール設置割合 3
①以外設定投入割合 2
演出バランス 4
勝率 5
時給効率 3
短時間火力 9
負けにくさ(甘さ) 4
ホールの扱い 1
解析情報量 6

 

Sammy開発者が、「ディスクアップよりも前から開発着手していた」と語り、4号機時代のガメラを蘇らせる、という触れ込みもあったので、2021年6月に満を持してリリースされた際には業界全体が期待していた本機

蓋を開けてみたら疑似ボーナスとしてATを消化させることで大量獲得をもたらす仕様で、保証JIボーナスを簡単な技術介入とバトルパートで増やすことで獲得枚数を積み上げるというゲーム性だ

リリース当時から「流行らない」という空気は満々であった

その仕様から「ハイエナ機」としてのポジションを確立しそうな時期もあったが、沖ドキが相手じゃ分が悪い

そして「朝から高設定を求めて座って、確定させてブン回す」という観点からも程遠い機種として落ち着いてしまったな、という印象である

ただ、BB連時の火力はえげつないもので、30分もしない内に一撃2,000枚を叩き出す、なんて事も見受けられたものだ

とはいえ、あれだけの名機であった4号機ガメラを”継承進化”と触れ回るのは、聊か早計だったのかな、と思った次第だ

BRのギャップを言い出したらキリがないのは分かっているが、深い所まで追いかけてREGが出てオワオワリ、という目も当てられない下ブレ結果を喰らったユーザーも多いのではないだろうか

技術介入難易度も簡単すぎて、技術力で差がつく部分も少ないので設定状況も見込めない中、「設定①でも102%だから」という考えで安易にコイツに座るユーザーは皆無だと思われる

よって、総合評価は『4』

バーサスと同じ評価点になったのは反省しているが修正はしない

強いて言うなら、バーサスは美人界の4点、ガメラはブス界の4点だ

つまりバーサスは有村架純ガメラはフワちゃんだ。しらんけど

 

以上、7機種を自身の経験と好き嫌いに全振りして総括してみました

これ以外にも、「ピンクパンサーSP」「魔法少女育成計画」「スナイパイ」「蛇喰夢子という名の賭ケグルイ」などもあるが、今回はぼくが打ったことがある台に絞ったので、打ったことのない機種を印象論だけで評価するワケにもいかないため、割愛した

 

Ⅹのスロ垢界隈でも技術介入機種は大人気だ

ぼくの相互フォロワーである様々な方が、実遊技を踏まえたパチスロ大会を主催している

 

■『DU2差枚バトル』

現在開催中でぼくも参加中の「なお( @naosro )」さん主催による『DU2差枚バトル』

詳細 → https://x.com/naosro/status/1714431302919954883?s=20

純粋にディスクアップ2の日々の稼働をする事がそのまま大会に参加する事になるので、今回3回目の参加をさせていただいてます

他にも様々な趣向を凝らした大会を主催している方もおられますが、プラクティスモードやリーチ目ミッションに関わる条項が大会の必須項目だったりする場合は、ぼくは参加を遠慮しています

深い意味はなく、ぼく自身の問題として、プラモは目押し精度が僅かに落ちる事、リーチ目ミッションは設定差のある一枚役A異色を見抜く打ち方をしつつ、最短でボナ判別を心がけている自分の打ち方を曲げられない、というだけです

 

■『第19回P杯』

エントリー締切(~11/19)間近!「むらさき( @asuka_cchi )」さん主催による『第19回P杯』

 

むらさきさん主催『第19回P杯』

詳細 → https://x.com/asuka_cchi/status/1720072843105591795?s=46&t=t49HX0p7VropUKxZjowOug 

私はほとんど触った事がないですが、TLを見るにつけ、こちらも甘いんだろうな、と思われる「ピンクパンサーSP」限定の大会です

むらさきさんのⅩにある画像内「ALT」をチェックいただければ大会概要が分かるようになってます(すごい!)

 

■『ぎすお杯4

そして機種別対抗戦となる、「ぎすお( @nBjXALnYMA0nDur )」さん主催による『ぎすお杯4

詳細→ https://x.com/nBjXALnYMA0nDur/status/1716791263046017403?s=20

 

ぎすお😉💦さん ( @nBjXALnYMA0nDur )

ぎすお杯4も絶賛エントリー受付中(~11/17)

この記事で紹介した機種たちが大会のエントリー候補なので、腕自慢の方は元より、これから技術介入機種へ挑戦するような方も、この機会に参戦してみてはいかがだろうか

 

こういった交流を産み出せるのも、技術介入機種の良い所である

 

 

最後におまけ。『初代ディスクアップ』

 

総合評価 9
技術介入難易度 6
設定①スペック 6
ホール設置割合 10
①以外設定投入割合 2
演出バランス 10
勝率 7
時給効率 6
短時間火力 7
負けにくさ(甘さ) 6
ホールの扱い 1
解析情報量 10

 

まあ、殿堂入りの評価ですな

初期出荷台数はたったの2,000台

ところが一度人気に火が点くや、5種類のパネルまで増産され、どこに行っても設置があった

なんなら実家にもある

命が繰り返すならば、何度も君のもとへ

…と想いを馳せる程には打ち込んだ機種だ

 

設定が問答無用のベタピンだった事だけが難点だったが、それもやむなしの状況

そのくらい人気で、そのくらい甘かったのだ

5.9号機ならでは、BBは250枚越えの獲得枚数と、「ちゃんと増えるART」で計算できる純増に、地上最強の演出バランス

どれをとっても完璧の一言

正にパチスロの中のパチスロ

そんな初代の総合評価は『9』

 

いかがだったろうか

 

賛否両論は勿論あると思うが、評価なんてものはどこまで行っても個人的なものであるし、1/80億の好き嫌いの集積だ

パチスロをギャンブルと捉え、叩きどころに全神経を賭けるのも一興だが、これらのように、やる事をやれば負けない機種も存在する。楽しみ方は人それぞれだ

強イベでハイスペック機種を追いかけて華やかにドライブを飛ばすことが楽しい事も知っているし、強くなりたくば8択を喰らうのも結構だが、黙々と目押しをこなし、「常勝」を自分に課すストイックな生き方もまた、立派な期待値稼働なのである

師は言った

「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」と

その通りだ

しかし、時の運に身を任せた所で誰も助けてはくれないのも事実

高設定によって勝たせてもらうのは悪くないが、

低設定を己の技術を駆使し、勝機を零さず掴み取るのも、また乙なものなのだ

明日もまた、己との闘いの日々

戦火に身を投じてこそ、拾える栗もあるのだ

 

see you next party time...